金型部品加工メーカーとして切磋琢磨、
高精度、短納期で受注を拡大
株式会社アムザックの創業は平成元年で前身は照明器具の製造に携わっていました。その後、今野さんの入社と同時に業種転換し、金型部品加工メーカーとなるべく他社での技術研修や講習会に参加し技術を習得。以来、各種産業用の省力機械、モールド金型、プレス金型、同部品及びその部品加工などを受注生産しています。当時は社長を含め3名でのスタートでしたが、あれからおよそ30年、現在の従業員数は16名。特にワイヤーカットと研磨加工技術に定評があり、高精度かつ短納期をモットーに1個から1000個ほどの中ロットまでを得意としています。
趣味の音楽を通して社長と知り合い
土木関係の現場監督から転身
工業高校の建築科を卒業した今野さんは、一年ほど現場監督として土木関係の仕事に就いていたのですが、趣味のバンド活動で宮城和馬社長と知り合い、誘いを受けて現在の職種に転身したといいます。とは言っても、会社自体も金型部品加工メーカーへの業種転換を模索していた時期で、今野さんの入社と同時に技術習得等の準備段階に入ったのです。同じ工業系とは言っても建築から機械へ、転職への不安はなかったのでしょうか。「つくるものは違っても、図面から形を起こしていくという点では同じ。さほど違和感もなくこの世界に入ってきました」と今野さん。それからは、社内外での技術研修や技能検定等でスキルアップを図り、加速する高精度化にもしっかり対応。完成した製品は先進的な非接触3次元測定機で検査測定した上で納品されています。注文の多くは短納期ですが、さらに一日でも早く仕上げることを目標としており、それが納入先からの信頼とリピートを勝ち取る一因となっているようです。
卓越技能者知事表彰を受け、
技能検定委員にも。
さまざまな意味で後進の育成に尽力
「アムザック」は受注生産ですから、依頼があればさまざまな部品加工を手掛けますが、現在の主要品目はアプリケータパーツ、モールド、プレスパーツ、治工具パーツなど。自動車に使われている電線の先端につけられる端子をつくるためのアプリケータパーツにいたっては国産車すべてをカバーしています。それらの金型をつくるためにワイヤーカットなどで成形された部品を仕上げる平面研削盤作業の達人が今野さんというわけです。社長との出会いのきっかけにもなったバンド活動で培ったリズム感が研削盤作業のプラスになっているのではと自己分析。平成20年度には卓越技能者知事表彰を受け、平成21年度からは技能検定の検定委員を務めています。技術者であり、社長の右腕でもある今野さんは、後進の育成に力を注ぐとともに、業務管理や技術的知識を生かした営業マンとしても活躍中です。
![]() 高速回転の研削砥石で金属の表面を削り、指定された形状に仕上げる。微妙な加減には長年の経験が必要 |
![]() 研磨盤で成形された部品の仕上げ。最終的には経験を積んだ達人の目や感覚がものをいう |
![]() 若手技術者にポイントをアドバイスし、実践風景を見守る今野さん |
![]() アムザックで加工された金型の一例 |
何よりも求められる忍耐力。
でも、未来を形づくる、
やりがいのある仕事
今後の展望としては、個人的な技術向上というよりは会社全体の成長が視野にあるといいます。しかも、その成長とは会社の規模拡大ではなく、社員一人一人の暮らしをより豊かにすること。社員尊重の社風は、社内に設けられたフィットネスクラブや社員や周辺住民の健康づくりに役立ててほしいと社屋裏に整備された遊歩道(健康の道)にも現れています。「1000分の1mm単位の精密さを求められる作業ですから、多少は手先の器用さも求められますが、なんといっても重要なのは忍耐力。それだけに自分が作った金型で成型された製品に出会ったときの喜びは格別です」と金型部品加工の醍醐味を語る今野さん。継承者となり得る若き技術者の台頭を待望しているようです。
![]() 研磨盤工の仕事としての魅力について語る今野さん |
![]() 社内の一角、トリックアートコーナー。気分と頭のリフレッシュに一役 |








